二十歳未満の未成年者でも銀行口座は開設できます。
たとえば、0歳からでも銀行口座を作ることはできますが、赤ちゃんが一人で申し込めるわけがないので、申し込むのは法定代理人(通常は親)が代理で申し込むことになります。
ここまではわかりやすい話ですが、じゃあ「何歳から未成年者本人だけで申し込めるのか」という疑問については明示していない銀行ばかりです。このあたりのことを調べてみました。
まずは0歳からでも申し込める事実から確認しましょう。
普通預金の口座に年齢制限はない
口座開設に年齢制限がないことは、多くの銀行が明記しています。いくつか具体例をみてみましょう。
三井住友銀行
三井住友銀行では、以前「子ども口座開設キャンペーン」をやっていました。
0歳から15歳までの子どもの口座を開設を促進するキャンペーンです。
申し込むのは親権者等法定代理人です。
みずほ銀行
みずほ銀行では、「お子さまが20歳未満の場合、みずほ銀行店頭でお申し込みいただけます。」とFAQの中で書いてあります。
ただし、開設可能なのは普通預金だけになります。「クレジットカード付き」だったり「当座預金」「投資信託」などの機能があると未成年者は申し込めません。
その他の銀行
ゆうちょ銀行や三菱東京UFJでも、「投資信託」「NISA口座」などは未成年は申し込めないとありますが、通常の普通預金には「未成年不可」という規制は書いてありません。
子どもが一人で申し込める年齢は?
親が代理で申し込むなら、何歳からでも銀行口座は開設できる。じゃあ、子どもが一人で開設できる年齢は?
ここが問題です。何歳から「未成年者が一人で」作れるのでしょうか。
都市銀行とか、ゆうちょ銀行のHPをどんなに探しても、明示されているページが見つかりません。(2015年6月時点)
しかし!ネット専業銀行では明示されていました。
ジャパンネット銀行の「よくあるご質問」で以下の文章がありました。
満15歳以上であれば未成年の方でもお申し込みいただけます。
・親権者の同意は必要ありません。
・必ず口座をご利用になるご本人さまが、ご自身のお名前でお申し込みください。
非常にわかりやすく明示されていますね。満15歳以上なら、親権者の同意なく、自分ひとりで口座を開設できるのです。
なぜ、都市銀行やゆうちょ銀行ではこういったことを明示していないのか。謎という他ありません。未成年者がひとりで口座を開くのは、望んでいないのかも知れません。
ただし、上記で紹介した三井住友銀行の「子ども口座開設キャンペーン」で、0歳~15歳までとなっています。
親が代理で申し込むタイプの子ども口座が「0歳~15歳まで」ということは、15歳以上であれば子ども一人でも申し込めると理解できそうです。(明確には書いてありませんが)
ジャパンネット銀行の「満15歳以上」とも符合しますので、15歳が慣例としての「未成年者が一人で申し込める年齢」なのでしょう。
0歳から親が開設可能。15歳から一人で開設可能。
未成年者による銀行口座の開設をまとめると、以下の3点になります。
- 普通預金口座なら0歳からでも口座開設は可能
- ただし、15歳までは親権者等法定代理人(通常は親)が申し込む
- 15歳以上になれば未成年者がひとりで普通預金口座を開設できる(銀行が多い)
それにしても、ネット専業銀行以外の銀行が、なぜ「未成年者がひとりで申し込める年齢」を明示していないのか、謎です。
未成年者が注意すること
14歳の中学生がひとりで銀行の店舗に行っても、口座を作れない可能性が高いので注意してください。
「可能性が高い」という曖昧な書き方をしたのは、「満15歳未満は親権者の同意が必要」とは明記されていないからです。上記のように、ジャパンネット銀行では明記されていますが、他の都市銀行やゆうちょ銀行では明記されていません。
ですから、「どの銀行でも絶対に作れない」とは断言できないのです。
逆に、満15歳以上であっても、「どの銀行でも絶対にひとりで作れる」とも断言できません。なぜなら、「満15歳以上は親権者の同意が必要ない」と明記していない銀行が多いから。
ただし、上記で説明してきたように、おそらく日本の銀行業界の慣例として、満15歳以上は一人で作れるはずです。私自身、高校生の頃に一人で銀行口座を作った経験があります。
以上の点をふまえると、14歳の未成年者だったら、「たぶん一人では開設できないから親に相談しよう」と考えてください。満15歳以上の人は、「自分はたぶん一人で開設できるはずだから、店頭に行っていよう」という気持ちで挑んでください。
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